人権侵害制裁法案のために今こそ行動を〜外務委員会3月4日

人権侵害制裁法案のために今こそ行動を

3月4日、衆議院外務委員会でウクライナ情勢に関して、林芳正外務大臣に質疑を行った。

冒頭、駐日ウクライナ大使が外務大臣に面談を要請したのに対し、その情報が林大臣に伝わっていなかったということについて、事実関係を質した。

これについては、今後は、「一国を代表する大使が面談を要請した場合は、必ず政務三役でそれを共有する」という答弁を得た。

今回、私が最も強く主張したことは、この度のロシアのウクライナ侵攻に対しては、人権と自由と法の下の平等を共通の世界観とする世界の主要7か国(G7)の国々が、団結して、ロシアを撤退に追い込むまで戦い抜くべきであるということである。

 そのための有効な手段が経済制裁であり、その一つが、ロシア首脳の在外個人資産の凍結である。これはG7を中心とする自由主義陣営にとっても、大きな経済的ダメージを与えるものであり、言ってみれば、返り血を浴びる可能性は極めて大きい。

G7が国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの7つの金融機関を排除したが、ここにはロシアの最大手のズベルバンクは入っておらず、ロシア金融機関の総資産のわずか25%に関して除外したに過ぎない。しかし、ロシアの非人道的な軍事進攻がさらにエスカレートし、世界中でロシアに対する嫌悪感が生まれている。私はウクライナ国民を守る戦いの一環として、手加減なしの更に徹底した金融制裁を実行するよう迫っていきたい。

G7で存在感を示せない「日本」

もう一つ、私が強く主張したのは、今回の一連の対ロシア制裁において、G7を中心とする自由主義陣営の中において、日本の存在感が全く不十分だということである。

こうした国際協調においては、「スピード感」と「規模感」が何より重要だということである。

2月26日に、各国がSWIFTからロシアの金融機関を排除すると宣言した時、日本はG7で唯一、そこに名前を連ねていない。一日遅れで、27日になって、岸田首相は資産凍結への参加を表明することになった。

38カ国が付託した、「ロシアに対する戦争犯罪人の査察」にも日本は入っていない。

さらに、「人権侵害制裁法」という海外で人権侵害に関与した人物や団体に制裁を科すためのものであるが、その法整備が行われていないのは、G7で日本だけである。

ことほど左様に、国際社会における日本の対応は遅れ遅れである。

日本は、人権や自由や法の支配の平等を尊重するG7の国々とともに、ロシアの人権に対する悪行を、強く糾弾をしていくべきで、今こそ、マグニツキー法を制定し、人権侵害をした個人や組織を対象資産凍結やビザ発給制限等の制裁を厳格に行い、対処すべきである。このことを、私は国会で同志とともに、強く主張していきたい。