周庭 氏や 黎智英 氏に対する弾圧に関して 衆議院議員 まつばら仁 東京26区(目黒区・大田区)

周庭 氏や 黎智英 氏等に対する弾圧に関する質問主意書を1月31日に提出しました。その政府答弁を受け取りましたので、国民の皆様に共有させていただきます。

周庭 氏や 黎智英 氏等に対する弾圧に関する質問主意書

我が国で広く知られている香港特別行政区の民主活動家の周庭氏が、昨年12月、留学先のカナダで事実上の亡命意思を表明したところ、香港警察は、「全力を挙げて逮捕する」と表明した。周氏は、集会を扇動したなどの罪で不当な実刑判決を受けて服役し、出所後は、中国大陸で愛国教育を受けさせられ、「祖国の偉大な発展を理解することができ警察に感謝します」との謝辞や、過去の抗議活動についての反省文を書かされた。周氏は、前述の判決とは別件で、令和2年8月、香港国家安全維持法違反容疑で逮捕されており、同罪で起訴される可能性があった。

中国共産党に批判的だった「蘋果日報」創業者の黎智英氏は、複数の裁判で実刑判決を受け、昨年12月、香港国家安全維持法違反に問われた裁判の審理がはじまった。有罪となれば、終身刑を言い渡される可能性がある。黎氏の身柄拘束は、すでに一千日を超えている。

そもそも、香港国家安全維持法は、香港基本法、及び、法的拘束力を有して国際連合に登録されている英中共同宣言に基づく「一国二制度」に合致しない、不法なものである。我が国は、自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値を掲げる国として、香港国家安全維持法に基づく不当な弾圧を断固非難すべきと考えるが、政府の見解如何。

周庭 氏や 黎智英 氏等に対する弾圧に関する質問に対する答弁書

御指摘の事案のような、御指摘の「香港国家安全維持法」施行後の香港の情勢をめぐる動向については、香港の繁栄を支えてきた「一国一制度」の根幹である言論の自由や報道の自由といった基本的な価値の尊重に対して深刻な疑念を抱かせるものであり、我が国として、重大な懸念を強めているところであり、引き続き、関係国とも連携しつつ適切に対応していく考えである。

令和6年2月9日

報道の反応

 政府は、香港警察がカナダに事実上の亡命をした民主活動家・周庭さんを指名手配したことを受けて、「重大な懸念を強めている」とする答弁書を閣議決定しました。

 松原仁衆議院議員は周庭さんや、「リンゴ日報」の創業者・黎智英さんらが香港で、反政府的な活動を取り締まる国家安全維持法に基づいて不当な弾圧を受けているとして、日本政府の姿勢を質問主意書で問いました。

 9日に閣議決定した政府の答弁書では、香港国家安全維持法が2020年に施行されたのち、「香港の繁栄を支えてきた『一国二制度』の根幹である言論や報道の自由といった基本的な価値の尊重に対して深刻な懸念を抱かせる」と指摘しました。

 そのうえで、「我が国として重大な懸念を強めている」として、関係国と連携して適切に対応する考えを表明しました。

テレ朝news:日本政府「重大な懸念」 カナダ“亡命”の周庭氏を香港警察が指名手配 [2024/02/09 15:17]

政府は9日の閣議で、香港警察が民主活動家の周庭氏の逮捕に全力を挙げる方針を示したことに関し「基本的な価値の尊重に対して深刻な疑念を抱かせ、重大な懸念を強めている」とする答弁書を決定した。松原仁衆院議員の質問主意書に答えた。 周氏は滞在先のカナダで事実上の亡命を表明。香港警察は6日に指名手配したことを明らかにした。

時事通信ニュース:政治 香港警察に「重大な懸念」=日本政府答弁書[2024-02-09 11:43]

まつばら仁の意見

日本政府においても、周庭氏や黎智英氏等に対する弾圧についての懸念を共有していただけたと理解する。

我が国は民主主義国家として、引き続き世界における人権侵害、特に中国大陸における人権侵害に対して強く抗議をし、改善を働きかけてまいりたい。