明日から北朝鮮による拉致問題に対する国際連携を強化するために訪米する。拉致問題での訪米は昨年の5月以来3度目のこととなる。 前回までの2回は、米国による北朝鮮テロ支援国家指定解除を阻止する目的で訪問した。今回も超党派の拉致議連、被害者家族会、救う会との共同作業であり、ワシントンD.C.で開催される北朝鮮人権週間の諸行事に出席する。 しかし今回は、テロ支援国家指定が既に解除されたあとであり、今後、そうした中でどのような日米共同戦線が張れるかを模索していくこととなる。 これに先駆けて、去る13日、拉致被害者家族の横田滋さん・早紀江さん夫妻と懇談し、ブッシュ前大統領との会見時の様子などを改めて訊いたほか、一時、滋さんが救急車で病院に搬送され、大変に危険な状態に陥ったことも改めて聞かされ、帰国を待ちわびる被害者家族の高齢化が進む中、拉致問題の解決は一刻の猶予も許されないことを再確認した。 北朝鮮は、依然として、核兵器の開発を事実上続け、瀬戸際外交を展開している。今の専軍政治が北朝鮮で続く限り、核を持たない近隣諸国への脅威はなくならない。 この間、北朝鮮による如何なる紙の上での約束も、その実行が担保されえない裏切り行為が続いてきた。クリントン時代の枠組み合意において北朝鮮が約束し、其の見返りとして、莫大な資金が日本や米国から北朝鮮に投下されたにもかかわらず、北朝鮮はウソを言い続け実際は核開発が行われていた。 また北朝鮮は、横田めぐみさんの偽遺骨問題を含め、何ら誠意ある回答を示していない。そして時間稼ぎを狙っているとしか考えられない。今後5年10年の時間の経過と共に、拉致関係者が歳をとり、少なくなっていくことによってこの問題が事実上消滅することを待っている極めて不誠実というしかない。 何度でも言う。「拉致問題が解決されない限り、北朝鮮との間に、永遠に国交正常化がなされることはない」と。それを世界の共通認識とすべく米国の関係者と議論を深めてくるつもりだ。 なお、上掲の写真は本日4月27日開催の国会まるごと見学ツアー参加された皆様とのひとこま。5月も2回にわたり開催の予定。