先般、「被災者生活再建支援法」の改正案が、衆参ねじれ国会という状況の中、今国会初の議員立法として、与野党合意の上に成立をした。 私自身は、衆議院災害対策特別委員会の野党筆頭理事として、この法案の成立に深くかかわり、断固として早期成立を目指し、当初会期内での成立に成功したことに感動している。 もとより、公的資金を被災住宅の本体部分の再建に使ってもよいとするべきアイデアは、七年前から超党派の地震議連にて議論されてきていた。 私は、国会一年生のときから、この地震議連に入会し、当時の柿沢弘治小委員長のもと、その議員立法の為の事務局をこなしてきた。 この案件については当初から大蔵省、今の財務省の反対が根強く、多数の国会議員を集めながら、法案が国会に提出されることはなかった。 この法案の本線ともいえる、公的資金を住宅本体の再建に利用すべきとする議論は、たとえば、仮設住宅をつくり、そして撤去する費用を考えれば、はるかに公的資金を住宅本体に使えるようにする方が、経済合理性もあれば、地域復興に役立つといった論に依拠したものであった。 そこで、公的資金を個人の財産につかうことの是非が問われたわけだが、そもそも個人を全く離れて「公」が存在するのかという哲学的議論まで、話が及んだことも何回もある。 結果は、こうした事情の中で「自助」「共助」「公助」の概念を明確にし、そしてそれぞれの家が、自立して災害に備え、また地域が、区画整理などをして耐震地域とする努力をすることを含めて、公的資金の本体部分の再建に使用することを可とするべきと至ったものである。 したがって、「自助」「公序」の概念から、すべての家が、公的な地震保険に入るべきとし、更にその地震保険は、各地方自治体が固定資産税と抱き合わせて徴収するべきだという議連案が文言化された。 しかし、この案は、実際に全国知事会との協議によって当時はいったん否定されたが、私は、今後、再検討するべきと考える。 そうした一環で、当時、さまざまな議論が為され、例えば宝くじ方式で、地震対策の支援金を募る方法なども真剣に議論されたことが懐かしい。 とにもかくにも、今回、衆参で合同筆頭理事会議を開催し、小異を捨てて大同につくということで、松原流の少々強引な進め方であったが、与野党衆参の理事、委員を含め関係者が、同じ気持ちで一刻も早い成立を目指したことが早期成立につながったと考える。 なお、法案が参議院における自公民3党共同提案で為されたことは、とくに私が参議院を主体的に位置付けて欲しいと強く主張したことに、与党の皆様が敢えてご了解をくださったこととして感謝するものである。 また、この法律の中で、需給世帯の条件として年収条件を一気呵成に撤廃した。 このことは、所得証明のごとき煩雑な手続きをすることは、被災した直後にむずかしいことや、実際に全壊、大規模半壊した家は当初与野党案にあった800万円を所得が下回っているケースが多いこと。さらに家族4人で全員の所得合計が800万円を超えるケースなどを考えて撤廃した。 このことについては、財務省側からの反撃も始まりつつあったが、法案の早期成立で、議員側が逃げ切ったともいえる。
今回の小沢代表辞任騒動で、多くの国民の皆様、また民主党支援者の皆様にご心配をお掛けしたことを、心よりお詫び申し上げます。それと同時に民主党は選挙で政権交代を実現するという大原則を代表が誰であっても堅持するということを鉄の意志で明確にした次第です。今後とも開かれた国民政党として、生活者のくらしと日本の誇りを護る政党として、全力でたたかいつづける事をお誓い致します。支持者の皆様、国民の皆様におかれましては一層のご指導を心よりお願い申し上げます。 平成19年11月8日 衆議院議員 松原 仁