先日、久しぶりに本会議に登壇した。内容は公務員制度改革における民主党の討論である。私自身はこの討論で、現状の政府案でいくかぎり、これは官尊民卑の発想による公務員制度改革であるという事を3つの点から主張した。 1つ目はまず立法事実のいいかげんさである。我々が幾度も2回目以降の天下り、いわゆるワタリがこの数年間にわずか16人しかいないということに対して、渡辺喜美大臣は確かに少なすぎると思うと所見を述べながら、ついに再調査をする意志を示さなかった。つまり今の天下りやワタリといった官製談合を招来することについて、その事実をできるだけ厳密には悪とする最低限の努力をしなかったことである。これはとりもなおさず国会の委員会軽視といえる。しかも委員会質疑40時間目にして29人いることが明らかになった。渡辺大臣が担当行政府の長として、これは責任を放棄するものといえよう。 2つ目に、すべてを官僚主導で議論を進める有識者懇談会に丸投げしようとする無責任な態度である。 3つ目には一般の人にはハローワークという場所で再就職の道を切り拓き乍ら、高級官僚には特別に、人材バンクを設けるのは当然であるとした官尊民卑の発想が存在する事である。例えていえば一般の人は二等車で立って行け!高級官僚はグリーン車でゆったり行くみたいな発想である。 しかし今回の討論はその内容も勿論だが、演説としてわが民主党だけではなく自民党や他の政党からも高い評価をいただいた。 本会議場の与党席では、小泉純一郎前総理が、途中から身を乗り出して聞き入り、森喜朗元総理は演説終了後、大きな拍手を贈ってくれた。他にも意外な人々からお褒めにあずかったが、自民党の石破茂氏は本会議での質問は松原さんのように迫力がなければいけないと言い、社民党の辻元清美氏は、乗り合わせた議員会館のエレベーターで「ジンさん、よかったよー!」と言った次第、わが民主党の高木義明国対委員長からは、「松原劇場だったな」とコメントをしていただいた。なんだか自慢話のようになってしまったが、少なくとも私は討論する側としては、本会議場で居眠りをする国会議員がひとりもいなくなるようにと思っていたので所期の目的は達成できたと思う。 私の汗ダラダラで気合を入れた演説にご関心のある方は、本サイト上「戦う国会」ページにビデオライブラリーのリンクがありますので、ぜひともご覧下さい。6月7日(火)の本会議です。